投資信託はいちばん身近な投資 ~お金の預け方と投資に関する知識~

前の項目では、お金の預け方についてお話をしてきましたが、預け方同様、またはそれ以上に人々の関心が高いであろう「投資」についてお話します。

日本人は昔から、預貯金好きな国民と言われています。
事実、国民の個人金融資産の大半が、現金・預金として分類されています。(2001年末に日本銀行が発表したデータでは、個人金融資産の54%が現金・預金)

同データによる国民の個人資産の現金・預金の構成比率は、
米国…11%
英国…24%
ドイツ…34%
フランス…27%
ということを考えると、日本国民の「投資」に対する積極性の低さは明らかです。(下記のグラフの色つき部分で良くお分かりいただけると思います。)


投資信託のメリット・デメリット?暮らしとお金の設計図が易しく解説!
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さらに日本の学校では、投資について教育することはほとんどありません。
また家庭においても、両親に「投資」の経験がない場合には、子どもに「投資」について教えることも、まず無いと言って良いでしょう。

自分から投資について興味を持って学ばない限り、一生、「投資」に接することが無く、終わってしまいます。


しかし近年では、

・金融の自由化や規制緩和の総称である金融ビッグバン
・一定以上の預貯金の元本保証が解除されたペイオフの解禁
・つい最近まで実施されていた超低金利政策のゼロ金利政策
 (2006年の7月にゼロ金利は解除されました)
・収益性が注目を浴びている株式投資ヘッジファンド

このようなニュースが注目を集めるようになってきました。
また、経済以外の社会情勢の変化からも、

・終身雇用の崩壊による自己キャリアの重要性
・社会の構造変化がもたらした、企業の吸収合併
・年々減らされていく公的年金
・給付確定型から、拠出確定型へと変化している企業年金

このようなことから「自分の生活は自分自身の責任で」という風潮が生まれ、「自助努力」「自己責任」という言葉が叫ばれてから久しくなります。
それだけ、個人個人が自分の資産の運用に責任をもたなければならない時代になったといえますし、それに伴い「投資」ついて興味を持ち始めた人が増えてきたと言う事もできるでしょう。


しかしながら、
「自分の資産は、全て銀行や郵便局の口座。」
「投資について興味はあるが、何から始めればよいか分らない。」
と思っている方がまだまだ多数派なのは事実です。

そんな投資初心者の方にも、比較的始めやすい投資であるのが「投資信託」です。

以前は証券会社のみで扱われていました「投資信託」ですが、今では、銀行はもちろん、郵便局でも取り扱いがされており、誰にでも簡単に投資ができるようになっております。(実際に銀行では、定期預金の満期終了後の受け皿となっています。)

もはや「私には投資なんて関係ない」では済まない気がしてきませんか?
まずは、私達にとって一番身近な「投資」である、投資信託の基本について、勉強しておきましょう。



【投資信託とは?】

そもそも、投資信託ってなんなのでしょうか?特徴をまとめました。

1.多くの投資家から集めた資金を信託財産というひとまとまりの大きな資金にします
       ↓
       ↓
2.その信託財産をファンドマネージャーと呼ばれる運用の専門家が投資します
       ↓
       ↓
3.運用によって得られた利益をそれぞれの投資家に分配します


シンプルだと思いませんか?

投資は、投資する人の判断で資金を運用するのが基本ですが、投資信託の場合、運用の専門家が資金を運用をします。



【投資信託のメリット・デメリット】

低金利が続き、預貯金だけでは資産が増えないことを感じている

・株式投資や先物取引を始めるのは怖い

・自分で運用をする対象銘柄を選べるほどの知識がない


このような人に投資信託は適しているということができます。というのは、


メリット1!
・自分が投資に求めるスタイルで商品を選択できる

 …投資信託には、安全性を重視したものから、
  積極的に利益を狙ったものまで多種多様なラインナップを
  そろえており、自分の求める投資スタイルから選ぶことが可能


メリット2!
・少ない金額から購入できる


 …「投資」と聞くと、まとまった資金が必要だと思いがちですが、
  投資信託は、1万円程度からでも購入ができる


メリット3!
・世界の金融商品に投資できる


 …投資信託には、日本国内のみならず、
  外国の株式や債券に投資できる


メリット4!
・少ない資産でも、資産の分散が可能


 …いろいろな投資家から集めた資産を、いろいろな
  商品に分散して運用しているので、結果的に、自分の
  資産が分散投資されていることになる


メリット5!
・運用の対象を選んだり、売買の時期を決断したりしなくても良い


 …運用の対象を選んだり、その対象の売買時期の判断は、
  運用の専門家であるファンドマネージャーが行ってくれる


ここまで読むと、良いことばかりに見える投資信託ですが、株式や債券と同様、「自己責任」に基づいた「投資」であることに違いはありません。
リスクやデメリットについてもきちんと確認しておきましょう。


デメリット1!
・預貯金に比べてリスクが高い


 …預貯金の場合は約束された利息は必ず受け取れます。
  (とても低い利率ですが)しかし、投資信託は、値動きのある
  株式や債券に投資するので、預貯金より高い利益が見込める
  反面、投資金額を割り込んでしまい、損をする可能性もあります


デメリット2!
・手数料がかかる


 …投資家から集めた資金をまとめて運用するのが特徴の
  投資信託です。専門家が知識や時間を使い資金を運用する
  ので、その分の手数料がかかります。
  言い換えれば、自分が十分な知識や時間を持っていて、
  投資信託で得られる利益と同等の利益を稼ぐことができれば、
  この手数料分だけ損をしていることになります


このように、当然デメリットだってあります。
特に手数料という点は、かなり大きなデメリットになると思います。

専門家の知識や、運用判断の時間に対して手数料がかかっているということは、言い換えるならば、自分自身が十分な知識や時間を持っていて、投資信託で得られる利益と同等の利益を稼ぐことができれば、手数料分のパフォーマンスが上昇することになるからです。

現実に、専門家同様の知識やノウハウを駆使して運用を行うことは不可能ですが、安定重視型の投資信託(元本確保を目的としたような商品←目的であって、約束ではありません)同様のパフォーマンスを得ることは、あまりにも高い壁ではありません。

運用の知識や運用判断にかける時間をどう捉えるかにもよりますが、このような見方もできるということだけでも知っておきましょう。