投資は自己責任!
…当たり前のことです。
…誰もが「当たり前」と思っているとは思いますが、意外と理解していない方もいるようです。
例えばライブドア騒動を思い出してみてください。
ライブドア株がきっかけで株式投資をはじめた人も多いと聞きます。
中には、退職金の大半をつぎ込んで大損をした人もいたようで、テレビで報道されているのを見たことがあります。
ご存知のように、元代表の堀江被告は、有価証券報告への虚偽記載などの疑いで公判中で、最終的にどのような判決になるかは分かりませんが、彼の存在が、通常では想像のできない影響を株価に与えたことは確かです。
しかし、彼や彼の影響に感化され、株式投資をはじめ、ライブドア株で損失を被った方が、その責任の全てを彼に押し付けることはいかがなものでしょうか。
もちろん、不正行為による株価の変動や、色々な情報に影響を受け、損失を被ってしまったことはお気の毒だと思いますが、被害者がそのことを口にするのを見て
「投資は自己責任」の意味を本当に理解しているかどうかについて、疑問を持った事を思い出しました。
原因は何であれ、投下した資金により大きく利益を出すことが投資なら、今回のように大きく損失を出すのも投資です。
株式投資の場合では、個別銘柄の株価が動く原因は、その企業の業績や将来の見通しによるものもありますが、集団が抱く期待と不安によるものが大きいのも事実です。
そのような、不安定な相場を追いかけるのですから、何があっても周りの環境を責めない覚悟が必要だと思います。少なくとも、自分の損失の原因を誰かに転嫁するのは、「自己責任」の考え方に反しているのではないでしょうか。
当コラムにてお話を展開している投資信託も当然のことながら「投資」の一種です。
「投資は自己責任」という考え方が必要なのは言うまでもありません。
【投資信託のリスク管理について】
初心者にも、比較的始めやすいといわれている投資信託ですが、立派な投資のひとつであることに変わりはありません。
つまり、銀行や郵便局に預けたとき同様に約束された利息がつくわけでも、
元本保証がされているわけでもありません。
銀行が経営破たんをした場合には、一定額の預貯金については、元本+その利息については保護されているのはご存知のとおりですが、投資信託の場合はどうなのでしょう?
「投資は自己責任」に象徴されるように、経営破たん時は諦めるしかないのでしょうか?
というわけで投資信託を購入したときに、投資家の資金がどのように管理されているのかについてお話をします。
銀行や郵便局などの預貯金が一定の金額まで安全確実なのは、国や保護機関の存在のおかげですが、投資信託の場合はどうなのでしょうか。確認をしてみましょう。
投資信託の購入・管理・運用は、次の3社がそれぞれの役務を行っています。
1.販売会社
我々、個人の投資家はこの販売会社から投資信託を購入します。
つまり、投資家と投資信託をつなぐ窓口がここにあたります。
証券会社はもちろん、銀行、信用金庫、信用組合、保険会社などでも投資信託を購入できるので、それらは販売会社に該当します。
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2.投資信託会社
投資信託の仕組みを作り、資金を運用するのはこの投資信託会社です。
信託財産の実質的な運用の指示を行います。
○○アセットマネジメント(株)や、○○投信(株)などの名前の会社がここに該当します。
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3.信託銀行
投資家から集めた資金(投資信託購入代金)の保管・管理をしています。
みずほ信託銀行・りそな信託銀行・UFJ信託銀行などがこれに該当します。
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それぞれの投資信託毎に、これら3つの金融機関がそれぞれの役割をこなしています。
では、それぞれの会社に万が一の事(経営破たんなど)があった場合、いったいどうなるのでしょうか。ケースごとに見ていきましょう。
<ケース1>
販売会社(証券会社や銀行)に万一のこと(経営破たんなど)があった場合
販売会社は受益証券を、自社の固有の財産とは分別管理することが法律上義務付けられています。したがって、販売会社に万一のことがあった場合、他の販売会社に預け換えをするか、そのときの基準価格で解約をすることになります。
販売会社が破綻したからといって、自分の投資している投資信託が凍結してしまうことはありません。
<ケース2>
投資信託会社(運用会社)に万一のことがあった場合
投資信託会社は、信託財産に対する運用の指図権は持っていますが、信託財産を管理したり処分したりする権限は持っていません。
投資信託会社が破綻した場合、その運用を他の投資信託会社が受け継ぐか、繰上償還(*)されます。
この場合も、自分の投資している投資信託が凍結してしまうことはありません。
*繰上償還…償還日(信託機関終了の日)がくる前に、投資家に全額を返済すること
<ケース3>
信託銀行(受託銀行)に万一のことがあった場合
受託銀行についても、自行の固有の財産と、信託財産を分別管理することが、法律上義務付けられています。
信託銀行が破綻しても、その銀行の債権者はこの信託財産を差し押さえることはできません。
信託銀行が破綻した場合は、他の信託銀行に業務が移管されるか、解約されます。
もうお解りの通り、自分の投資している信託財産が凍結してしまうことはありません。
このように投資信託にも、投資家保護のシステムが機能していることがお分かりになったと思います。
投資信託は、元本が確保された預貯金とは確かに違います。
運用の状況によっては、元本割れすることもありますし、損失を被ることもあります。
しかし、信託機関(販売会社・投資信託会社・信託銀行)の破綻が原因で、投資家の財産が一切無くなることは無い、という点は認識いただけたと思います。