家計診断や、収支改善の「キーワード」になっている言葉のひとつ…
…そうです。あなたもご存知!…
生命保険の見直し!
保険料の無駄な部分を削減したり、現状では足りない保障をカバーしたりして、よりあなたに適したプランに変更するのが、生命保険の見直しの目的です。
しかし、この「生命保険の見直し」を通じて収支状況の改善を行うつもりが、
改悪になってしまうケースがあるのをご存知ですか?
あなたが生命保険の見直しを検討する際に、
陥る可能性のある罠について、お話をいたします。
注意!!従来の生命保険を解約させようとしている!?
「見直し」というと、現在加入している保険を解約して、新たに別の保険に加入するイメージがありますが、全ての場合でその必要があるわけではありません。
例えば、保険金額が多すぎる場合、保険金額の減額をすれば、それで問題が解決することだってあるのです。
しかし、「見直し」という名目で、あなたのもとを訪れた保険屋さんは、現在の保険を解約させて、新しい商品を勧めてくることがあります。
それには、こんな裏があることも知っておいてください…
【予定利率が高い商品の解約を目的としている!?】
予定利率とは、生命保険の契約時に約束する運用利回りのことです。
あなたが払った保険料は、生命保険会社で運用をされていて、すこしづつ増えています。
この運用によって増えるであろう利率の分だけ、あなたの保険料は安くなっています。(だから 予・定・利・率 と呼ばれています)
予定利率が高い分だけ、より少ない負担で保障を確保することができます。
つまり、
予定利率が高いほうが契約者にとっては有利になります。
その一方、契約時に利率を約束をした保険会社にとってはどうなのでしょうか?
契約時の予定利率に基づき、保険料を割り引いてしまっている保険会社は、その予定利率以上の運用ができないと、保険料から割り引いた分だけ損をしてしまいます。
以下の表を見ると、よく分ります。
予定利率が高かった時代は、約6.0%の運用を予測していましたが、現在はわずか、1.5〜1.65%の運用しか見込めていません。(2006年10月現在)
例えば現在、2%程度の利率でしか運用できていない保険会社としては、6%の運用を約束した過去の契約は、できれば無いほうが良いのです。
保険料を2%でしか運用できていないのに、6%も割り引いてしまっているのですから。
このような割に合わない契約は解約させて、現在の予定利率に則した契約に変えさせたいという保険会社の考え方は、容易に理解できますよね。
もしあなたが、保険屋さんのトークや勧めに乗って、過去の契約を解約して新しい契約に切り替えてしまうと、(これを
契約転換といいます)同じ補償でも保険料は高くなってしまいます。
このような可能性もあるので、
解約を伴う「保険の見直し」には充分注意しましょう。
*このように契約者に不利な契約を勧める営業員はいない!と信じたいところですが、過去、相当数の契約者に不利な契約転換を行わせた実績があるのが事実なので、記載しました。
<参考資料>生命保険の予定利率の推移
(国内大手生保 保険期間10年超)
| 昭和60年4月~平成 2年3月 |
6.00% |
| 平成 2年4月~平成 5年3月 |
5.50% |
| 平成 5年4月~平成 6年3月 |
4.75% |
| 平成 6年4月~平成 8年3月 |
3.75% |
| 平成 8年4月~平成11年4月 |
2.75% |
| 平成11年4月~ |
2.00% |
| ~現在 |
1.50%~1.65% |
*予定利率とは、
上の表で見ると、昭和60年頃、保険会社は「6%の利回りで資産運用できるだろう」と想定し、その分を割り引いた保険料を契約者から集めています。
しかし、現在は、1.5%程度でしか、運用が出来ていないので、保険会社は、保険料を割引しすぎていることになります。
(ちなみに、この現象や状態のことを
逆ザヤと言います)
【自分が扱う商品を契約させようとしている!?】
商品を販売する事が仕事の保険屋さんである以上、また、あなたが現在加入中の保険になんらかの不満があることが分った以上、自分の取り扱う商品を販売しようとするのは、当然の心理です。
私の経験上、保険会社の営業員は「自分の扱う商品は決して悪いものではない」と信じている場合がほとんどです。
「うまくごまかして自分の商品を契約させてやろう」という考えかたをする人は
少数派だと思います。(ゼロとは、言い切れないのが悲しいですが…)
事実、彼らの扱う商品は良いものかも知れません。
保険は形の見えない商品です。また、その商品を納入(死亡などの保険事故発生時)するのは数年も数十年も先になります。
そのため商品の良し悪しを、販売時または契約時に判断するのは難しいですし、その商品をどう捉えるかに依存する部分も大きいです。
ここで大切なのは、保険屋さんが持ってきた新たな商品の良し悪しではなく、あなたにとって、最適の状態にするためにはどうすれば良いかを考えることなのです。
現在加入している保険に少し手を加えれば、あなたにとって、最適な商品になるかもしれないのに、それまで支払ってきた保険料をすべて捨てて、新しい商品に加入するのは、全てのケースにおいて正しい方法とはいえません。
新規の保険に加入する場合、契約時の年齢で保険料が決まるので、一般的に保険料は高くなります。
また、年齢が上がることで健康上の問題にひっかかる可能性も高くなり、その結果、保険に加入できなくなるケースも考えられます。
このようなことからも、
新規商品の契約を伴う「保険の見直し」にも、充分注意しましょう。
はっきり言って、生命保険の種類や、商品による良い悪いはありません。
ひとつの商品でも、その保険の目的と内容をしっかり理解して、自分にあっていると思えるなら良い保険ですし、目的も内容もわからず加入していたり、どう考えても自分の状況に沿わないと思ってしまうのであれば悪い保険になります。
このように、非常に曖昧な特性を持つ商品だからこそ、しっかりと理解をする必要があるのです。
ここでは、その一例として「保険の見直しに潜む罠」のお話を、致しました。
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